ティエルヴァのTビットに秘められた機能

Xラウンダー専用MSティエルヴァ、この機体にはTビットという
ブレード付き攻撃端末が装備されている。ビットと言えばファルシ
系が同系統の物を装備しているが、なぜTビットはブレードを装備
しているのだろうか。一つはヴェイガン系MSが装備する電磁シールド
への対抗策(ビーム以外の攻撃手段)と考えられる。そして二つ目は
ブレードの展開・駆動機構を利用して反作用効果などによる姿勢
制御を行い。スラスター制御だけでは実現できない複雑な戦闘機動
を実現する狙いがあったのかもしれない。

ティエルヴァは連邦製のXラウンダー専用MSだ。当然その相手はヴェイ
ガンが繰り出すXラウンダーだっただろう。なので敵と同等以上、そして
アンバット攻略戦で目撃されたファルシアへの対応能力も求められたはずだ。
なのでこの機体には対ファルシアを念頭にビットを装備する事になった。
しかし純粋な小型ビーム砲台を作れば出来上がるものはファルシアのビットと
大差は無いため決定打に欠ける。そうなれば後はパイロットの差と手数の
勝負となる。そこで開発陣は一案として敵のビットが持たない機能を
付加して優位性を確保しようと取り組んだ。

対電磁シールド用兵装として搭載されたブレード機構を応用してビット
の機動制御が可能となった場合、利点としては推進剤の節約と初見殺しの
機会を得る事が出来るだろう。スラスター推進による通常型ビットに
比べると自由度の高い動きが望め、それだけに先読みを仕掛けられても
敵が有効な対応を取るのは難しいだろう。付け加えて見慣れない、始めて
対峙する未知の兵器でもある。Tビットの仕組みを見破るだけでも困難だ。
(Tビットへ注意を逸らし、集中力を削ぐ効果もある)

欠点としてはコントロールの複雑化、パイロットへの負担が飛躍的に
跳ね上がる事。そしてそれに伴う搭載ビット数の減少だ。
それでも使いこなす事が出来るなら、それは十分Xラウンダー殺しとして
通用するだろう。

 ※過去にマジシャンズ8がダブルバレットのカーフミサイルに
  追尾され動揺するケースがある。これもビーム主体の戦争で
  珍しくミサイルに追い掛け回されたからだろう。
  いくら先読みが出来ても思考や精神は常人と変わらず、恐怖
  や焦りは克服できないようだ。
 ※使い方次第では敵や残骸などにブレードを引っ掛けて
  強引に軌道を変える事だって可能だろう。
 ※Tビット型はビーム球型やCファンネルには劣ると推測される。
 ※このビットにはガンダムシリーズにある設定「AMBAC機能」が
  組み込まれていたのかもしれない。
 ※電撃ホビーマガジン三月号(2013)のティエルヴァ作例に記載された
  解説によれば、同機にはXラウンダー能力を増幅させる機能が
  あるとのこと。わざわざ積んでいる理由は不明。

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