更新の終了について

本編の放送も半年以上前に終わり、とくに書くこともなくなったので
基本的に更新はありません。

振り返ってみるとアニメの出来自体は悪い方だとは思うけど、制作の
布陣が異色ではあったし。ムックなどのスタッフインタビューなどを
読む限り、うまく方向性が定まらなかったからあのような形に出来上がった
のだろうかとは思っている。とりあえず考察(補完)がないと物語を
楽しめないというような偏った内容に見えたので、次回作があるなら
その辺をもう少し分かりやすくしてほしいというのが個人的な感想です。
(考察としてはかなり無理をやっていたと思いますし)

それでは最後にブログを見て頂いた皆様、ありがとうございました。

【その他】「まんはったん」という2chまとめブログに著作権を侵害された件について

2012/04/22に書いた記事「アセム編でイゼルカントは何をしていたのか」
で用意した考察用の資料画像「地球圏勢力予想図(アセム編)」が
同年の5/14頃「まんはったん」という2chまとめブログに無断転載されて
いたことが分かりました。

非営利でアニメ作品を楽しむために作った物をこのように踏み躙られる
行為は非常に悲しいものです。

これについては営利目的の悪質な著作権侵害行為と判断し、著作権
として各関係企業などへ連絡しております。

合わせて各企業側への申し立てや対応内容等を記事として書く予定です。


【備考】
なお当該記事はつい最近削除されましたが、こちらからは直接
連絡を取っていません。現在はドメインも若干変更したようです。

私のブログ記事
http://d.hatena.ne.jp/UN64_RGB/20120422/1335077538

著作権を侵害した当該ブログの記事(現在は削除された)
"【ガンダムAGE】「海賊ガンダム」と2機目の海賊MS「Gエグゼス ジャックエッジ」
ガンプラ(AG)公開"
http://subcultureblog.blog114.fc2.com/blog-entry-7508.html

【関連記事】
このブログの開設経緯について
http://d.hatena.ne.jp/UN64_RGB/20120610/1339307004

ビシディアンが連邦と組めた理由とかについて考える

ビシディアン発足時には新造戦艦(後のバロノーク)を奪い、
追撃に出たダーウィン級二隻を大破ないし撃沈までした。

その後も表向きは連邦軍を襲い、物資や軍備を奪う悪名高き
海賊として見られていた。そんな彼らがルナベース攻略戦
以降は連邦軍に味方し、ラ・グラミスやセカンドムーンを
巡る戦いに参戦した。

連邦からすれば散々煮え湯を飲まされた海賊だったはず。
そんな彼らと手を組んだ理由や、戦後にビシディアンが罪に
問われなかったのはなぜなのだろうか。

理由の一つは連邦軍の戦力が底を尽き、ヴェイガン側の行動に即応
できる状態ではなかった事だろう。そこで戦力を増強するべく
渋々ビシディアンと組む結果になったと思われる。
フリット編で友軍となった旧国家派閥、そしてマッドーナ工房
の私設部隊は三世代編の最終決戦で姿を現さなかった。
恐らく裏では援軍の要請を出していたものの結局それは叶わなかった。
そんな時に唯一援軍として戦列に加わったのがビシディアンだった。
連邦の命運を決する戦いに協力した以上、相応の報酬は必要であるし
その対価が罪の帳消しに匹敵する物だったのかもしれない。
(正規軍と同様、命を掛けて戦場で戦ったことが評価されたか)

二つ目はサルガッソー宙域で連邦にEXA-DBの情報を渡した事だろう。
あのビデオメッセージ程度では大した価値にはならないが、戦後に
実物が回収された。これが地球連邦やヴェイガンにもたらす恩恵は
計り知れないものだ。当時の軍上層部がフリットやアルグレアス
である以上。その入手経緯などは隠蔽されることなく公正な形で
公表され、関係者は評価されることになる。

そのためここでもビシディアンには相応の報酬が出たのだろう。

※イヴァースシステムは連邦(フリット)主導で作ったようだ。
 これはEXA-DBとAGEシステムを組み合わせて開発したらしい。
 状況から推察するとEXA-DBは連邦が回収したようだ。
 そうであるならばこの時点で連邦はEXA-DBサブユニットを
 保有するヴェイガンと対等になれたと言える。

 ヴェイガンのみがEXA-DBを保有するという状況を終わらせ、
 科学技術(外交)の面で対等に並ぶきっかけに運べた事は連邦政府
 にしても大いに嬉しい話だろう。

雑記4

・MSの色
 主役機であるガンダムと他のMSは色の要素で僅かに違いがある。
 AGEシリーズの白用影色と連邦量産機などの白用影色は一致しない。
 見比べる限りガンダム系統だけ専用色が指定されているようだ。

 同じ白でもGエグゼスやGバウンサーとは少し違うので装甲材質の
 違いを表現しているのかもしれない。
 (ただしAGE2特務隊仕様だけは一般機と同じになっている)

・どっせいとは何だったのか?
 バルガスやウットビットがコンテナ発射で「どっせい!」と言ってるけど、
 あれはコンテナ射出システムの頭文字をつなげて読んだ略語であって
 決してノリで言ってる訳ではない。

 …ということは恐らくないだろう。なぜああ言うのかは永遠の謎。

・本当は怖い自動ドア
 セカンドムーンの民家はなぜか自動ドアが完備されているようだ。
 建物に比べるとどうにも不釣り合いな自動ドアだが、以外とあれは
 イゼルカントの真エデン計画が最終段階に入ったときに不要な
 人間をあそこに閉じ込めるための仕組みだったのかもしれない。

・ルウのスケッチブックとペン
 彼女が持っていたスケッチブック?だが、ヴェイガンには紙製のノートと
 鉛筆?があるようだ。ただし国家の生い立ちや現在の状況、閉鎖環境である
 ことを考えると視聴者なら気軽に買えるノートや鉛筆だって火星では
 大変な高級品だろう。まずノートは紙の原材料である植物繊維の調達が大変だ。
 植物を育てるためにはある程度の管理されたスペースが必要であるし、何より
 水の調達が難しい。

 鉛筆にしても芯の原材料である黒鉛や粘土の確保は厳しい。代替材料が
 あったとしても状況はさほど変わらないだろう。そんな高級品が一般家庭に
 あるのは不思議だが、元々はルウが学校に通う際に国から支給された
 物だったのだろう。ただしマーズレイの病状が悪化したことで使う機会は
 無かったと思われる。

失敗する運命だったエデン計画

人類抹殺を目論んだイゼルカントであったが
それは致死率の高いウイルスが人間社会で猛威
を振るったり、ガン細胞のように人体を蝕む
存在であったとも見ることができる。
(人類社会が患った病か)

しかして、そうなれば死の恐怖に晒された
人々は抵抗を始めるのが道理だ。ただ座して
死を待つ。ということはそうそう無い。
イゼルカントが生涯を掛けてエデン計画に
費やしたように、人々もまた死と戦うだろう。

有史以来、人類は天災や飢饉、未知の疫病に
よって度々危機に晒されてきた。しかしそれが
原因で滅びることは無く、数々の危機を乗り越え
今日に至っている。

今回の戦争も過去の出来事と同様、人類はこの
脅威に屈することなく乗り越えた。これまでが
そうであったように、今回もまた耐えたのだ。

一人の独裁者が目論んだ悪事としてはAG史上最大
かもしれないが、それでもこれは表向き一世紀ほど
続いた戦争であり。内容にしても大規模戦闘が
恒常的に続いていたと言うよりは、小規模な衝突
が散発的に起きていた程度に見える。

これは歴史上(AG世界)の出来事と比較しても決して
突出する事はなく、むしろ埋没するものだったかも
しれない。
(なにせ過去には旧国家戦争があったのだから)

イゼルカントの野望に立ち向かったのがブルーザー
司令率いるアリンストン基地の兵士達やフリット
あったり、海賊を結成して第三勢力として独自行動
に出たアングラッゾ達であった。

例え彼らがいなくとも、決して立ち向かう者達が
途絶える事は無い。連邦側で動く者がいるならば
当然ヴェイガン側にも同じ事が起きる。最終決戦
でザナルドが裏切った件はその予兆だ。

世の中が一個人の思い通りに動かないのは当然だし、
強要すれば周りから反発を受けるのは必至である。
(この点では晩年のフリットも同じである)

それまでどうにか民衆の支持を集める首領を演じ続けた
が、マーズレイによる死が迫り事を急いだ結果。部下
が指示を聞かなくなり、軍の指揮系統が崩壊した。
これは彼が万人の運命を操り、新人類を作り出す神ではなく、
ただの人間であったという証左なんだろう。
(かつてキオには完璧な軍隊と豪語していたがあっさり崩壊した)

長い旅の終わりと新たなる戦いの始まり

連邦とヴェイガンの戦争はラ・グラミス暴走に絡んだ一件により
歯止めがかかる事になった。

火星圏を再起させ、民衆から絶大な支持を受ける首領イゼルカント。
その裏の顔は現人類を生贄に新人類誕生を目論む狂人であった。
恐るべき二面性を持っていた彼は新人類誕生に妄信し、国家指導者の
地位を悪用して戦争を演出していた。

火星という最果ての地で生まれた人々にとって、地球帰還という
目標は無二唯一の希望であり。先の無い、未来のない命を可能性の
ある戦争に投じていった。しかしイゼルカントの思惑によって
半世紀以上も無益な戦いを強いられ、彼らの手持ちのチップは底を
突き。いよいよ破産のときが訪れようとしていた。時を同じくして
イカサマディーラーもこの世を去り、戦争の仕掛け人は消えた。
連邦側にとって今回の「人命救助」は渡りに船であり、長らく戦争
に付き合わされた人々にとっては終戦への絶好の機会だった。

一方で、あの時点においてフリットが救世主たる存在になったか
どうかは定かではない。キオはそう言うものの、彼は祖父の過去を
全て知らない。過去を知らず過去に縛られないからこそ戦争を止め
ようという発想と行動が出来た。なので彼がそう言ったところで
あまり説得力は無い。
(そもそもフリットは戦争を推進した一人でもある)

終戦処理に関して本編では明確な描写が無かったものの、情勢は
ヴェイガン側が圧倒的に不利であり。それらに相当する外交条約は
連邦側が優位な形で結ばれただろう。

なにせヴェイガン側はまともな領土を持たない。軍事拠点も軒並み
失い、おまけに根拠地であるセカンドムーンの目と鼻の先まで敵の
接近を許したのだ。ラ・グラミス戦で国家指導者や軍上層部まで
軒並み死に絶え、国家としてはおおよその機能を失っていた。
対する連邦は未だに広大な領土を維持し、国家機能や軍も健在
だ。なので戦争を続けようと言うならそれは十分可能であった。

本編ではマーズレイの無効化技術を開発して火星の再開拓に着手した
ようだ。ナレーションの話を聞く限り地球圏だけでは全人類を収容
できる余裕が無いと唐突に明かされており。そのため164年にセカンド
ムーンで地球圏へ帰還したヴェイガン国民は火星に送り返された可能性
が高い。そうでなくともセカンドムーンそのものがマーズレイに汚染
されている可能性もある。死病の明確な描写が無い以上、防疫上の
観点や信用の問題から地球への受け入れは厳しい制限が課せられて
いただろう。

最後に記念館が建っていたが、その理由は本編で描写されなかった
戦後(164年以降)の活躍が評価されたためだろう。過去のガンダム
戦争を終結に導いたように、戦わないで済むように尽力したならば
それはそれで評価される。

なんだかよく分らないイヴァースシステムの発明でマーズレイを
無力化し、火星開拓を成功に導いたなら間違いなく人類の繁栄と
発展に貢献したと言える。戦闘兵器を作って戦争に加担した死の
商人よりはずっと良い。ただの戦争(戦勝)記念館でないのはそう
いう意味合いなのかもしれない。

※アニメ本編ではアスノ家ばかりにスポットが当たったため。戦争に
 巻き込まれた人々がどう考えているかほとんど伏せられている。
 つまりバランスが悪いのだ。(世界にいるのはアスノ家だけではない)

 ホビージャパンに掲載されるMSV企画「UNKNOWN SOLDIERS」では
 最終決戦に参加したヴェイガン兵士視点でのショートストーリー
 「イン・ザ・スープ」があり。そこではフリットの呼びかけに対し、
 これまでの彼の所業から呪いの言葉を吐く一幕がある。そこに
 救世主と呼ばれるような姿は無く、アニメ本編とは真逆とも言える
 描写となっている。
※セカンドムーンを覆うラ・グラミスは人々を戦争に閉じ込める
 檻のようなものとなっていた。それを当事者達が打ち砕くという
 構図は殺し合いからの脱却を意味しているとも言えるが、そこまで
 の意図があったのかは不明。
※キオの説得中にフリットが過去に死んでいった者達に語りかけら
 れるシーンがある。これまでの描写を見る限りこれは死者の魂が
 この世に残っていたとか、残留思念とXラウンダーの力で対話
 出来たというオカルトなものではなく。あくまでフリットの心理
 を他者の姿を借りて映し出したものだと思われる。もし仮に死者達
 が語れるならば、あのような都合のいい形にはならなかっただろう。
 彼に処刑されたオルフェノア首相であるとか、彼を信じて戦い死んで
 いった兵士達が苦情を言いに殺到するだろう。それもあの時だけでは
 なく連日連夜だ。

【関連記事】
 ビシディアンで戦った無名の戦士達とアセムの決断
 http://d.hatena.ne.jp/UN64_RGB/20130308/1362758581

 歴史の表舞台から去ったエウバのラクト。彼の願った未来とは
 http://d.hatena.ne.jp/UN64_RGB/20130214/1360859427

 フリットに人生を狂わされた人々。ジラード・スプリガン
 はそれを象徴する一人だったのか
 http://d.hatena.ne.jp/UN64_RGB/20130210/1360512322

 アセム編とキオ編の間で起きていた連邦の疲弊と国民の飢餓
 http://d.hatena.ne.jp/UN64_RGB/20130204/1359985631

 フリットの最後の行動について
 http://d.hatena.ne.jp/UN64_RGB/20121118/1353245994

 ゼハートの最後の行動について
 http://d.hatena.ne.jp/UN64_RGB/20121117/1353161809

雑記3

・AGE3の敗退とFXの登場
 AGE3はフリットの歪んだ救世主思想によって作られたエゴの塊で
 あり、それをキオにお仕着せしている状態に過ぎない。そのため
 捕虜生活でキオが自分の考えを持ち出した頃から戦い方などで本
 人に合わなくなってきた。結果的にフリットの作ったマシンでは
 問題は解決せず。フォートレスを残してノーマルやオービタルが
 破壊されてしまう。事実上AGE3は使用不能となり、結果的により
 キオの意思に沿った方向へ進化が始まった。偶然とはいえ自然な
 流れだろう。

 FXはフリットのエゴを糧に独自の道を歩んだキオの行動を表すか
 のように、AGE3を元に開発が行われている。

・ウルフの異星人発言と行動について
 ウルフは元々はMS(モビルスポーツ)レーサーであり、初めから軍属
 ではなかった。レース界を極め、向かうところ敵無しと悟るや軍人
 へ転身した。このような経歴からも分る通り元々ウルフは地球圏の
 平和、国防意識というものには関心が低かった。あくまでスリルを
 追い求めるようなタイプであり、世間や政治への関心は低かった。
 そのためアンバットでUEの兵士を目撃したところで、それが彼の
 人生を大きく左右するとまでは至らなかったのだろう。
 (彼はディーヴァ組で唯一直接被害を受けていない。そのため
  他のメンバーとは敵に対する認識が違う)

 あくまで戦場に身を投じることしか出来ないタイプであり、二十五
 年後でも現役を貫いていた。ヴェイガンの惨状を知り、何か思う所
 があったとしても一介のパイロット風情に戦争を終らす事は出来
 ない。それに本人の長所はMS操縦だ。自分の出来る事を精一杯やり
 遂げようと現場で戦っていた。

 また彼自身は小隊長として部下を率いる立場にある。指揮官が敵に
 甘い事を言うようでは士気に関わる。そのため彼は本音はどうあれ、
 あのような台詞を言ったのだろう。

フリットと距離を取るマッドーナ工房と旧国家派閥
 アンバット攻略作戦では武器の供与、戦艦の改造等で全面協力した
 マッドーナ工房だが、ラ・グラミス攻略戦では表立って協力してい
 ない。過去にはシャルドール8機で私設部隊まで編成して参戦した
 ほどだ。ところが最終決戦にはまるで関与しなかった。ビシディアン
 を影で支援していた事もあるし、連邦と距離を取っているようだ。

 またフリット編以降姿を消した旧国家派閥も同様だろう。地球圏の
 支配権を左右するであろう決戦に援軍の一つもよこさなかった。
 これが政治的な駆け引きなのかは分らない。