ヴェイガン本拠地への道のり

【本編でありそうな可能性】
 Q.火星へ殴り込みに行かないのはなぜ?
 A.連邦は腐っているから

【個人的な見解】
 ヴェイガンの根拠地と目される火星圏は、連邦宇宙軍
 (アセム編初期)の戦力投射能力の範囲を越えており、火星
 圏まで艦隊を送り込んで運用出来る能力を持っていない。

 もともとAG100年代に再建された地球軍は地球圏の
 平和維持が目的。なので他の惑星へ遠征する能力、兵站能力
 は持ち合わせていない。

【火星は遠い】
 現在の火星有人探査計画でも片道半年から一年以上と言われる
 ほど遠い。地球軍が討伐艦隊を送り込もうとしてもこれに近い
 時間が必要となる。

 片道の時間に振れ幅が出るのは、地球と火星の軌道に
 理由がある。時期によって近い時と遠い時がある。
 最短コースでスイングバイなり追加ブースターを利用して
 加速すれば時間短縮は可能となる。

【推進機関の燃料問題】
 また火星軌道に乗るためには減速が必要となる。
 見事ヴェイガンを殲滅ないし鎮圧しても地球へ
 帰るためには火星引力圏を脱する為の加速を必要とする。

 これには往復の推進剤が重要になってくる。
 地球から往復分を持って行くか、帰りの分は
 火星で調達するか?火星圏で艦隊戦を行えば推進剤は
 どんどん消費される。消費量の予測も立たず、現地に
 補給拠点の無い連邦軍にとっては非常に不利な環境だ。

【丸見えの地球艦隊】
 補給に関する問題は大型輸送船(アセム編OP冒頭に登場)や
 軍の補給艦をありったけ用意して解決したとしても、他にも
 問題がある。

 地球と火星の間を隔てるモノは特にない、つまりヴェイガンが
 航路を監視していた場合。地球艦隊の動向は丸見え。
 これでは何カ月も前から丹念にお出迎えの準備をされてしまう。
 (地球側にいるスパイが報告しても同様)

 当然航路上で妨害も出来る。宇宙機雷を撒くなり、UE母艦は
 ステルス艦なのだから潜伏して奇襲も出来る。
 地球軍は出発した時からいつ攻撃を受けるか分かったもので
 はない。襲撃への警戒からヴェイガンのようにクルーを
 コールドスリープさせて資源の節約も出来ない。
 (地球側がコールドスリープ技術を保有していればの話)

 火星に着くまで毎日24時間の警戒態勢、そこから敵本拠地へ
 殴り込み決戦。これはかなり辛い。
 襲撃を受ければ受けるほど地球軍は戦力、物資を消耗する。
 攻撃頻度が高ければ火星に着く前に艦隊はすり潰されてしまう。

 逆にヴェイガンは安心のステルス偽装で地球へ楽々直行となる。

【ヴェイガンは謎が多い】
 ギーラ・ゾイがアンバットを自爆させたおかげでヴェイガンの
 情報、内情を知る機会が失われた。国力や火星圏の動向は不明。
 火星のどこへ、どれだけの規模の艦隊戦力を送り込めば相手に
 勝利を収める事が出来るか?情報不足から予測が立てれない。

艦隊派遣のデメリット】
 敵の本拠地へ軍を派遣となれば、それは確実に大規模な
 艦隊となる。それだけの戦力を用意する困難さ。
 火星へ送り出した結果、地球圏の防衛力低下を招く。
 戦費の調達は連邦政府が難色を示すだろう。

連邦政府の対応】
 政府は難易度、楽さが 戦争<和平 と踏んでさっさと和平に
 流れたのかもしれない。ただヴェイガンは拒否。

 拒否された以上は戦うしかないが、連邦はわざわざ火星に殴り込む
 よりは、小規模戦力を小出しにするヴェイガンを過小評価。
 ホームグラウンドで捻り潰した方が楽だと考え、攻めずにずっと
 地球圏でヴェイガン狩りに勤しんでいた。

 「どうせUEに、地球を攻めるほどの戦力は無いのだ」

 上記セリフは小説版AGEでディーヴァの“正規将校”が語ったセリフ。
 アンバット戦以降の軍上層部(政府?)もこれと同様の考えだと思う。
 初めこそドッズガンとビームサーベルを装備したジェノアスで
 ミリタリーバランスを覆し、一時的に地球圏の安定を取り戻した。
 しかしヴェイガンも新型機を投入。戦線は一進一退の攻防となり
 25年の時が過ぎた…。

 追記:結局長々書いたけど、これ「連邦腐ってるわー」でOKだな…

【アセム編OPについて】
 AGE2が火星上空を飛行するシーンがある。今作のOP作風は
 フリット編を見るにフェイク(本編と関係ない描写)は無いっぽい。
 なのでアセム編の終盤に火星へ行く可能性は高い?

※ここから追記※
【戦後処理の問題】
 連邦があっさり和平を申し出、これを何度か蹴られた経緯。
 これについては軍事力でヴェイガンを打倒した後の戦後処理を
 考えた場合…

  A。ヴェイガン討伐艦隊の派遣費用
  B。占領統治の費用
  C。火星移民者の地球帰還事業の費用

 連邦政府はこの三点が非常に嫌だった。金だけではない、占領
 統治なんかしたら”誰か”があの不便で辺境の辺鄙な火星へ
 転勤するはめになる。しかもコロニーを最低二つ崩壊に追い
 込み、多数のコロニーや民間施設を攻撃した連中の総本山だ。

 どこをどう歩いても敵意に満ちてるであろうヴェイガンへ足を
 踏み入れたい暇人は居ない。

 アンバット戦の戦闘記録から連邦優勢が分かった。だから適当
 な和平条約で火星政府を飼殺しに、出来れば傀儡化して面倒な
 戦後処理や帰還事業を丸投げしようと目論んだのだろう。

 けど目論見は外れ、気付けば徐々に押され始めて占領地域拡大
 と失態を重ねてしまう。

 こう書くと実に連邦腐ってるなー

 備考:ファーデーンの旧国家派閥陣営の争いすら放置する
    連邦政府である。火星なんてありえないと思うよ

※さらに追記
【戦略兵器を使用すれば勝てるか?】
 ガンダム作品ではお馴染みの巨大レーザー砲(コロニーレーザー)
 これをフリット司令が用意したところで勝てるだろうか?

 目標が捕捉出来たら勝てると思う。
 けどヴェイガンの隠密性は高く、連邦内のセキュリティは
 ザルと言われるほどすいすい捕捉されることなく自由に
 動いている。

 とくにフリット編で見られたUE母艦のステルスフィールドは
 今だ破られた話は無い。

 ヴェイガン本国の所在(首都、軍事施設や主要拠点)は不明で
 あり、超長距離射撃で狙撃するのは不可能だ。着弾観測・戦果
 確認が出来ない。向こうが地球からの観測対策でステルスフィ
 ールドの中に雲隠れするか、死角に拠点を築けば戦略兵器で
 打撃を与えるのは厳しい。

【あと衛星】
 火星には小さな二つの衛星がある。それがフォボスダイモス
 これが要塞化、居住区の設営はあるのだろうか?