地球圏のコロニーについて、そしてミラーが曲面の理由

【島三号型】
 地球圏のコロニーはシリンダー型が基本らしいが
 この世界で使用されるミラーはなぜか丸っこい。
 パッと見ると光がどこかに集約されて高温地帯
 を作ってそうだが、そんな問題はとくに出る
 こともなく人々は普通に暮らしている。

 ミラーが丸くても問題がないとすれば、これを
 構成する小型ミラーの稼動で焦点を変えている
 と考えられる。
 遠くから見ると一枚の大きなミラーが曲面を
 描いている様に見えるが、実際には小さなミラー
 の集合体であり、それぞれが自動で最適な反射角
 を維持するよう常に稼動することで平面型と同等
 の性能を維持している。
 (平面型でも稼動は必要ではあるが)

 もしくはミラー部分が純粋な反射装置ではなく
 集光装置として機能しており、光ケーブルで
 コロニーコアまで引っ張って開放しているとかか。

 ミラーが曲面なのはコロニー国家戦争時代のなごり
 なのだろう。採光のために設けられた窓は構造上
 他よりも脆い、戦場になれば敵の進入路として
 爆破されたり流れ弾で破壊される可能性が高い。
 そんなときに窓を保護する機能として、また外敵の
 侵入を防ぐためにミラーを閉じて防護壁代わりに
 していた。

【農業プラント】
 また食料を生産する農業プラントもシリンダー内に
 内蔵できるよう設計された。これは旧大戦時代の
 通商破壊や長期間の篭城戦(厳密には不可能だが)
 に対応できるよう考えられていた。当時のコロニー
 は純粋な居住空間と言うより、際限なく続く戦乱
 を耐え抜けるように設計されていた。まるで大昔の
 城塞都市のように。
 ※宇宙世紀に登場するコロニ−の食料プラントは
  外部に露出しており攻撃に弱い。

【大戦終結後】
 大戦を生き延びるために進化したコロニーは後の
 基本形として受け継がれることになり、数多くの
 新造コロニーがこれに習った。

 長く平和が続いたAG100年代において、曲面型ミラー
 は不要の存在であるが、すでに地球圏で普及して
 長い歳月が過ぎた。コロニーに採用されるミラーの
 基本型として確固たる地位を築いた今となっては
 平面型を採用した旧型コロニーは忘れ去られていた。

  ※曲面型を前提に建造技術・保守管理が
   行われているなか、あえてノウハウを
   失った平面型に逆行する理由や必要性が
   乏しい。

  ※UE襲来以降にミラーが閉じないのは長い平和の
   間に本来の役目である防御壁としての機能を
   省いてしまっていたからだろう。戦乱が終った
   となればミラーの稼動システムは無用の長物だ。
   今や曲面構造を採用した本来の目的は忘れ去られ、
   ただのかざりに成り下がっていた。

【備考】
 2011年末頃のガンダムAでノーラに関する数値データ
 が掲載されていたが、確か直径6kmで全長は居住区
 だけで25kmと書いてあった。もう棄ててしまったので
 見返せないけど確か「居住区で」と強調してあったので
 コロニーの前後にあるドッキングポートとプラズマ
 推進機関は含まれていない感じ。これを含めると
 全長30km程度はあるかもしれない。

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