銀の杯条約は進化の分岐点か

【銀の杯条約がAGE世界に与えた影響】
 この条約により地球圏の軍事技術や
 軍隊の運用ノウハウを扱える人間は
 事実上消滅。

 デジタルデータ化された設計図や
 関連書類がデータベースに残るのみと
 なった。

 ヴェイガンの侵攻に伴い再軍備
 行うも、長い平和によって科学技術は
 コロニー国家戦争時代より大きく衰退
 しており、データベースに収められた
 情報を理解して扱える状態からは程遠い
 事態に陥っていた。

 この条約は既存の軍事技術・要素を
 断ち切る(解放する)ものとしての
 意味合いが強い。一度リセットが
 掛った状態からスタートして苦労して
 また積み上げていくという描写の
 キーなんだろうな。
 (ガチガチのミリタリー描写排除としても)

 AGEのキーワードに「進化」が
 あるけど、銀の杯条約はその出発点
 としての意味も兼ねてそう。

【再構築】
 戦闘用MSは民生品で基礎技術が残って
 おり、これの転用で間に合わせる事になる。

 ダーウィン級などの宇宙戦艦は残された
 設計図や資料を参考に既存技術で復元した
 程度の代物と考えられる。開発当時の科学
 技術には遠く及ばない状態なので、見た目
 こそ似通ってもスペックは見劣りする。

ダーウィン級】
 連邦宇宙軍の主力戦艦ダーウィン級の
 原形はコロニー国家戦争時代に登場した
 ザラム連合、エウバ同盟の艦艇と非常に
 酷似している。連邦の母体がそれだから
 似てて当然だが…。

 この艦艇の基礎設計は長い戦乱で培われた
 戦訓によって出来上がっている。つまり
 MS搭載能力を持つ戦艦としては完成度が
 高い。なのでアセム編やフリット編でも
 未だに現役艦として多数就役している。

【AGEシステムの指した針路】
 技術はある程度維持できていたものの、純然
 たる戦闘用MSの開発は行き詰っていた。

 平和な時代が続いたことで
  "戦争の仕方が分からない"
 状態に陥ったのだ。

 過去の記録から見よう見まねで軍を再建
 したものの、それはかつて地球圏に存在した
 軍隊とは別モノになった。

 運用するMSも扱いに困り、とりあえず
 携帯式ビーム砲と近接戦に備えた格闘兵装を
 持たせる程度に留まってしまっている。

 モノはあるけど、どう扱うか。この先の戦いに
 備えて何を作ればいいか?技術はあっても取る
 べき指針、方針を決める事が出来なかった。
 出来ても非効率的。

 そこでAGEシステムの提示したプランは
 役に立たないのもあるが、停滞している
 軍(技術者)に刺激を与える事になる。

 軍事分野の発展が停滞している状態だったが
 AGEシステムの成果はこの状況を打破する
 きっかけを作る事が出来る。

【一方ヴェイガン】
 こちらも似たような状態に陥っていると
 思う。開発されたMSは全て前衛後衛が
 担える汎用機だ。役割分担が無い変わった
 特徴がある。

【関連記事】
 銀の杯条約と兵器復活について
 http://d.hatena.ne.jp/UN64_RGB/20111211/1323588277