AGEデバイスと救世主ガンダム

【アスノ家の謎】
 AGEデバイスには「生物の進化の謎を数値化」
 したデータが入っているそうだ。
 変な話である。アスノ家はMS鍛冶屋だ。そんな
 看板を掲げているのになぜ生物学者紛いの事を
 しているのだろうか。

 これは恐らく研究した物をMSに利用するのが
 目的で、その基礎研究データがデバイスに残って
 いるのではないだろうか?
 生物を軍事用途、しかもMSとなると使える範囲は
 絞られてくる。人工筋肉を利用したアクチュエーター
 の代用や自己修復装甲、人工ニューロンによって
 構成されたAIくらいだろう。特にAIは軍事兵器
 で大きな役割を果たす。

 無人機(AI)の利点は人間の肉体的限界を無視できる
 事が大きい。パイロットに考慮して加速する必要が無く
 有人機の加速・旋回性能を凌駕することが可能だ。
 そしてAIが人間並みかそれ以上の知能を有するなら
 これは有人機を駆逐する存在になれるだろう。

 あえてAIである必要は何か?といえば物理的
 な寿命を設けることができる。
 純粋な機械には無いこの不便さが重要なのだ。
 定期的に保守・整備を受けないと性能が維持できない
 点は様々な点でメリットがある。強奪、反乱、暴走
 など兵器運用者に不利益を発生させる事態でも、時間
 の経過によって自然と無力化する。

 この考えなら銀の杯条約による軍備放棄にもある程度
 道筋が立てられる。軍事兵器を直接廃棄しなくとも
 まず「AIの維持備品」を抑え、無人機への
 命令権を持つ上層部が自爆指示を出せばだいたい勝手に
 片が付く。無人機が主流なら現場の兵士による反乱も
 ほぼ不可能だ。AI自体が自然自壊するうえ、
 これを排除して有人機化する術を彼らは持たない。
 (もっともこれでも無理がある…)

 実際のところ、コロニー国家戦争時代のザラム、エウバ
 軍のMSが有人機か無人機かは定かではない。ただ一機
 だけは無人MSが居たと考えられる。それが旧大戦時代
 のガンダムなのではないだろうか?

 ※人口爆発があった当時なら、人減らしのためには
  有人機のほうが好都合か

【救世主ガンダム
 このMSの変なところはガンダムだけが有名で、それを
 操縦したパイロットの話が全然出てこないところだ。
 武器、戦闘機や戦車などはそれとセットで有名な使い手、
 エースパイロットなどが語られる。しかしこの
 "救世主ガンダム"だけは別だ。

 救世主と呼ばれるだけの理由。そこに行き着く過程では誰かが
 操縦して戦果を上げる必要がある。なのに全く顔が見えない。
 これはそもそもパイロットなど存在せず、初めから無人
 として稼動してた結果なのではないだろうか。


【備考】
 追憶のシドには旧世紀の無人MSシドが登場する。このため
 AG暦以前にはその手の技術が存在した模様。

【関連記事】
 銀の杯条約と兵器復活について
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