第22話「ビッグリング絶対防衛戦」における連邦とヴェイガンの行動について

注意:一回しか本編見てないよ
   もっとドッカンドッカン艦隊戦とか
   見れるかと思ったらそうでもなくて
   拍子抜けした。

【ヴェイガンの余裕とは一体何だったのか】
 頭数では ヴェイガン>連邦軍 だったのに
 ビッグリング沖海戦(あえてこう呼ぶ)の結果は
 ヴェイガンのボロ負けに終わった。
 彼らがマジシャンズ8なる特別部隊や予備兵力まで
 投入したのに負けたのは何故だろうか?

 ここまで大敗を喫したらゼハート司令の立場は
 かなりやばいだろうね。普通は。

【やってる事は正面突撃のみ?】
 ヴェイガンは大戦力を投入したにも関わらず
 部隊を分けずに一か所に集中して攻め込ませた。
 対して連邦も同じく、別動隊を使うとか特別何
 もする事も無くこれを正面から迎え撃っていた。
 で、連邦大勝利。

【差があるとすれば】
 連邦は司令や副司令がビッグリング内の
 中央指揮所(仮名)から”戦術”を駆使して
 戦力の少なさをカバーしたくらい。
 対してヴェイガンは中央指揮所を持たずに
 各々が自由判断で正面突撃をしたって
 感じに見える。

 この差は戦場の変化に逐一対応できるか
 どうかって事なんだろうけど…。
 銀の杯条約以降、科学技術の衰退と合わせ
 軍の運用ノウハウも失われた結果。
 連邦とヴェイガン双方の部隊運用能力も
 落ち込んだって所か。だから凄く前時代的。
 特にヴェイガンはMSや艦船こそ高性能だが、
 これを艦隊戦レベル、集団運用できるほど
 ノウハウが無い模様。
 (連邦にあるかは不明)

 ハード(艦船・MS)は一流でも、ソフト(運用)
 は三流だった。

【連邦の切り札?】
 連邦にアドバンテージがあるとすれば、それは
 データリンクシステムが完備されている事。
 フリット編のミンスリーで第八艦隊のダーウィン級が
 僚艦とデータリンクして統制射撃を行っていた。
 そしてAGEの世界ではUE母艦のステルスフィールドを
 除けば、明確にレーダー・策敵システムを無力化する
 描写は無い。劇中レーダーシステムは有効だ。

  ※明確にFCS(火器管制システム)で
   捕捉しきれないのはXラウンダーの駆る
   高機動型くらい。

 これを今回のビッグリング防衛戦でも行っていた
 のではないだろうか?
 艦艇の数は限られる。なので自ずと艦艇の火砲より
 MSが保有するドッズガンの保有数が上回る。
 ディーヴァを含む艦艇が後衛だったのは、艦艇の
 大型レーダーを駆使して戦場の状況把握に注力し、
 これをビッグリング内の中央指揮所で処理して
 戦況の変化にリアルタイムに対応。
 適時前線のMS隊に射撃目標の指示、防衛担当エリア
 の割り振りを行っていた?
 (大隊や中隊、小隊の現場指揮官の立場が無いように
 見えるが、本編はあれで成立してるな)

 纏めるとこれはビッグリング防衛部隊は全体で見ると
 一つのイージスシステム(艦)としてパッケージ化して
 運用し、ディフェンスエリアに侵入するミサイル(MS)を
 的確に叩き落とし続けた…。ヴェイガンのミサイル(MS)は
 この迎撃網を抜ける事ができず、軒並み撃墜された。
 という感じなのだろうか。

  前線のMS部隊→艦砲、CIWS、対空ミサイル扱い。
  後衛の艦隊→フェーズドアレイレーダー
  ビッグリング中央指揮所→CIC(戦闘指揮所)

【マジシャンズ8から見るMSの限界点】
 ヴェイガンの切り札的存在として現れたXラウンダー部隊
 だが、あっさり返り討ちあった。これは通常MS型の限界
 とも言える。基本的に搭載火器は射撃が二系統と近接専用
 のサーベルタイプのみだ。同時複数目標への攻撃能力は
 持たない。(この能力はファルシアのみ持つ)

 いくら動きが良くても、同時複数への対処には限界がある
 と言う訳だ。二機相手にできるなら四機をぶつける。四機
 なら8機という感じ。数の暴力で処理しきれない状態に
 追い込み押しつぶされた。

 とくに劇中の動きから彼らは連携が得意らしい、Xラウンダー
 の共振現象だかなんだか知らないがそれで抜群のコンビネー
 ションで相手を翻弄して倒すタイプなのだろう。

 なので集中砲火で連中の連携を乱した。戦闘の主導権を
 マジシャンズ8から連邦のMS部隊に取り戻し、連中の
 得意な戦法から引きずりおろした格好だ。
 ※この時点で彼らは突出し過ぎており、後続の部隊と
  離れ始めていた事で自ら孤立する格好になっていた。

 彼らは最近までコールドスリープしていたので実戦経験
 は少ないと思われる。そして大規模な宙域戦だ。
 ペースを乱された結果、どんどん後手に回り最初の勢い
 を失っていった。

【消えたマッドーナのメガランチャー】
 アンバット戦でUE戦闘艦を撃沈したマッドーナ工房の
 誇るメガランチャーはなぜ今回の戦闘で表だって使用
 されなかったのだろうか?(脚本が存在を忘れた?)

 恐らくは火砲としては目立ち過ぎて、ヴェイガンを
 警戒させるからあえて出さなかったのだろうか?

【未使用のフォトンブラスター】
 チャージの問題、有効射程の短さから今回の
 大規模な宙域戦(混戦)での使用は不可能だったと思われる。
 一撃は撃てるが、撃つためには最前線に繰り出す必要が
 ある。そうなると敵に集中砲火を浴びる可能性が高い。

 ヴェイガンの艦隊は散会しているので一隻程度しか
 撃沈出来ない。その直後に残りの艦艇に袋叩きにあうだろうし

※追記
【動員兵力の質の問題】
 連邦軍はアデル、ジェノアスIIシャルドール改
 実戦配備されたものは全て動員していた。
 そしてビッグリングのシミュレータールームに
 いたパイロット達は若者が多く、実戦経験者っぽいの
 は少ないように見えた。さらに地球行きのディーヴァを
 急遽防衛戦力に組み込むなど余力の無さが浮き彫りに
 なっている。

 あまり前線部隊が動かなかったのは熟練パイロット
 の数が不足した事と、最前線へ新型機を優先配備した
 つけで後方のビッグリング守備隊には多数のシャル
 ドール改が残っており、ヴェイガンの新型MSや
 大部隊相手に乱戦を行わせるのは危険と判断。
 密集隊形を基本とした自在に動ける火砲として
 集中運用する方針を取ったのかな。

※さらに追記
【新造戦艦アマデウス
 今回初めて登場したディーヴァ強襲形体の流れを組む
 新造戦艦だが、艦名は「アマデウス」だった。
 どこで艦名が映ったかだが、本編で駐留艦隊が陣形
 を組んだシーン。ビッグリング指揮所のモニターに
 小さくディーヴァと並んで「AMADEUS」と表示され
 ている。

 なおこの新造戦艦はサンデーSで掲載中の外伝
 「追憶のシド」に登場する主人公の母艦「バロノーク」
 と同型艦。ただしこちらは海賊の母艦であり、首領は
 連邦軍特殊部隊の経歴らしいので、下手すればアマデウス
 を強奪した可能性がある。
 ※後に詳細な姿が確認できたが、アマデウスとナロノークは
  別の艦種であった。

【ビッグリング駐留艦隊の総数】
 ビッグリングのドッキングポートはコロニーに使用されている
 ポートと共通規格らしく、これを三つ設けている。
 なので

 ドッキングポート一基に付き5隻、これが合計三基の
 最大15隻寄港できる。

 ただしビッグリング指揮所のモニターに映った数は
 ディーヴァを除いて7隻程度、残りは別動隊として
 布陣しているかもしれない。映ればの話だが

【ヴェイガン艦隊のMS総数】
 フリット編のファーデーン防衛戦でUE母艦の具体的な
 艦載MSの総数が一度出たが、それまでの戦闘で撃墜が相次
 いでおり本当の定数は不明。

 それでも一隻に付き最低30機なら150機以上投入されて
 いると考えられる。

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