イゼルカントとヴェイガンの技術優位の謎

【アセム編で顔見せ?】
 気のせいかチラッと見えた気がしたが
 録画を見直す気力が無いので放置

【本題】
 公式の外伝漫画「追憶のシド」で
 明かされた設定が一つがある。
 アセム編のあとを舞台にするこの物語。
 連邦軍の不正に立ち向かう海賊の首領が
 狙う"お宝"は、銀の杯条約以前の軍事技術や
 戦術に関するデータバンクということ。

 そこでデータバンクを守る無人MSの番人。
 (コールドスリープしていた管理人の科学者曰く
 自己進化もするらしい…)

 主人公が訪れたことで管理人が100年以上の
 長い眠りから覚め、地球圏の反乱を知ることに
 なる。その際にデータバンクがハッキングを受
 けており一部の情報が盗まれたと語る。

 誰が盗んだのか。劇中ではヴェイガンではないか?
 と言及されている。管理人はここにある情報が
 宇宙を征服するだけの代物であると明言している。

 物語はこの地球圏の命運、戦争の勝敗を左右する
 データバンクの争奪戦に入る…。

 ※銀の杯条約による科学技術・軍事技術の衰退
  を拒んだ?これらが人類の発展に利用できる
  日を待ち望んだ一部の学者が、連邦の目の届かない
  暗礁宙域に秘匿した感じに見える。
  管理人は戦争への利用は強く拒み、あっさり
  データバンクの破壊を決意している。
 ※この海賊に協力したのは旧国家派閥のラクトである。
  今作ではヴェイガンの通信コードを解読する描写が
  ある。海賊首領は連邦を叩き潰すと言っているが、
  ラクトがこれをどう捉えているかは不明。
  お宝の正体を知りながら、連邦軍へこの情報を
  渡さない。この時代、ビッグリングのフリット司令
  の所在が気になる。アセム編の終盤で司令の地位を
  失う何かがあったか、それとも袂を分かったか


【ヴェイガンがガンダムを狙う理由】
 漫画の流れではヴェイガンの先進技術の裏付け、その
 正体っぽさが出た。元々はただの火星開拓団の末裔
 であり、軍事大国としてのバックボーンはない。
  ※150年(フリット編基準)の間に技術開発を
   優先したら話は別だが、この辺もいつどこで
   軍事侵攻を決めたかによる。天使の落日から
   10年前なら10年分、20年前なら20年分
   の優位性。

 少数精鋭の彼らは技術開発競争で連邦に後れを取る
 わけにはいかない。国力を軍事へ集中投入するなり、
 ロストテクノロジーの回収に余念はないと思われる。
  ※これが外伝のデータバンクハッキングに繋がる?

 そして問題は敵の連邦、これまでは銀の杯条約で
 軍事技術が大きく衰退しており再軍備のペースも
 ヴェイガンにとって脅威では無かった。

 しかしフリットガンダムを作り上げたことから
 状況は変わる。AGEシステムにより驚異的な
 スピードで対ヴェイガン用の新装備(兵器)を
 作り上げ、徐々に技術格差を埋め始めたのだ。
 これにはギーラ・ゾイも恨み節を呟くはずである。
  ※アンバット戦のとき

フリット編のあと】
 地球圏に派遣されたヴェイガンの先遣隊は本国へ
 報告書、記録を常に送るはずだ。ギーラ・ゾイは
 遅かれ早かれガンダムに関するレポートを提出する。

 連邦軍の戦力予測に基づいた派兵計画がガンダム一機に
 崩された事実。損失ゼロの予定が僅か数カ月の間に20機
 以上も潰されたうえに自軍の要塞まで失った。事実上先遣隊
 はガンダムのおかげで綺麗さっぱり宇宙の藻屑となった。
  ※虎の子のXラウンダーと専用MSまでも

 イゼルカントの計画は大幅な練り直しと後退を
 余儀なくされる。

 そして対策が必要となる。この問題の原因は
 ガンダムだ。予測を上回る技術革新、銀の杯条約で
 技術衰退した地球圏ではあり得ない事態から
 このガンダムAGE1開発に関与した技師、MS
 鍛冶屋がコロニー国家戦争時代の失われた技術、ロスト
 テクノロジー保有していると推測。これを
 ヴェイガンに取り込もうと目論んでいるのではないだろ
 うか?

 とくにこのMSが伝説のガンダムを模して造られており
 MS鍛冶屋、その筋の人間なら有名な機体であり、アス
 ノ家も同様である。

【イゼルカントの正体】
 今のところは下記感じなのかな?と思う。

 コロニー国家戦争終結後、連邦政府樹立後の
 一大プロジェクト「マーズバースデイ」に参加した
 科学者の1人(もしくは子孫)

 銀の杯条約で軍事技術者としての道を断たれた
 者の中には火星開拓に活路を求めるケースも
 あっただろう。元軍属、MS開発に携わった人物なら
 大戦時代における"ガンダム"の存在は知っているはずだ。

 それが150年後の今になって出現した事も
 イゼルカントの興味をひきつける要因になった。

 彼ら科学者一団はマーズレイによる火星移民団の
 滅亡回避に尽力した。連邦に見捨てられ、このとき
 に起きたであろう火星圏の社会混乱を収めた実績。
 生存圏の立て直しに彼らが立ちあがり現ヴェイガン
 の社会体制が出来上がった。

【マーズレイによる体制崩壊
 本来、火星開拓団の統括は連邦政府の下部組織か
 自治政府と思われる。マーズレイによる非常事態
 が起きた際、自力での解決が不可能であり、地球から
 の救援に望みを託すしかない。しかし現実は非常であった。

 地球からの返答はない。しかし地球圏を飛び交う電波は
 火星圏まで到達する。恐らくそこで連邦政府の公式発表が
 判明。「連邦政府、火星移民団が全滅と発表」などの情報が
 傍受され、見捨てられた事が知れ渡る。
 ※ガンダムA(2012月4月号)では先行移住者は全員無事に帰還
  と発表の記述あり


 移民船団が地球を経つ頃は、人類の未来を切り開く
 者として憧れの眼差しも向けられたであろう。
 人類初の他惑星への移民。夢や希望を抱いて旅立った
 結果がこれなのだ。

 火星における行政機関の崩壊は時間の問題だ。

 これだと移民者にとって連邦政府は悪魔であり、破滅を
 回避した時の指導者(イゼルカント)はわりかし絶対的
 存在、崇拝の対象にすらなるだろう。

【関連記事】
 アセム編でイゼルカントは何をしていたのか
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 フリットの父親は役割があるのか?
 http://d.hatena.ne.jp/UN64_RGB/20120407/1333808373

 銀の杯条約と兵器復活について
 http://d.hatena.ne.jp/UN64_RGB/20111211/1323588277